2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Thirteen --**
雪ちゃんとの関係も良好そのものだった。
3人で栞を守っている、3人で栞の病気と向き合っている、そう思っていた。
自分たちの個々の暮らしの中で栞にできることをそれぞれやっているんだと、そう思っていた。
ヒデも仕事が一段落すれば、4人で食事に行ったり遊びに行ったり、いろいろできると思っていた。
栞を思う気持ちは3人一緒なんだと信じていたんだ。
最近の栞は、薬が変わったこともあって辛そうだった。
それを心配すると、
「薬には副作用ってもんがあるんだから、心配したってキリがないんだよ」
と逆に怒られるんだ。
独学ではあるけど、本を買って勉強を始めていた俺は、その言葉で“あぁ!”と納得する。
相性とか慣れもあるんだろうし、栞が「大丈夫」と言っているんだから大丈夫だと思うようにしていた。
それに、俺が仕事があるときの週末は、雪ちゃんが代わりを努めてくれている。
こんなに頼もしいことはない。