2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Fifteen --**
「いつまでも彼や雪や、彼の親友をワタシに縛りつけておくわけにはいかないじゃない。ワタシには限られた時間しか残ってないし、みんなには将来だってあるもの」
あの人につられたのか、いつの間にかワタシの目にも涙がたまっていた。
「ワタシだけ幸せな思いをしたってどうしようもないじゃん。あの人たちが幸せじゃなきゃ、死んでも死にきれないしね」
そう言って笑おうとしたら、その顔の動きでワタシの目にたまった涙が静かに落ちた。
「後悔はしないの……?」
あの人は聞いた。
ワタシはその問いに首を横に振って答えた。
「後悔だらけ。人間って、後悔しながら生きるもんでしょ?」
ワタシは泣きながらあの人にニッコリと笑いかけた。
「……そうかも……しれないね」
そう言って、あの人も泣きながら微かに笑った。
少なくともワタシには、あの人が笑ったように見えた。
「また会えてよかった。あなたとこうして話せたことには後悔してないよ」