2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Sixteen --**
2人の関係を壊した張本人のワタシが言える立場じゃないけど、でも親友の結婚式くらい見たいじゃない。
もっと欲を言えば、赤ちゃんの顔も見たいと思う。
でもそれは、今すぐにヨリを戻したって叶わないことだから。
だからせめて2人の結婚式だけでも……、なんてお節介すぎるのは分かっているけどそう思う。
狭いベッドで横に寝ている雪の顔を見ながら、ワタシはワタシなりに雪の将来のことを考えていた。
――こんなこと言ったら、雪は怒るだろうな……。
いつの間にか夜も深い時間になっていて、雪は静かに寝息を立てていた。
カーテンから透ける街灯の光で浮かび上がる雪の横顔に、ワタシは直貴とは違う居心地の良さを感じた。
雪にはワタシという重荷を背負わせることになってしまった。
この小さな体で支えきれるのか、真実を話した今でも申し訳なくて涙が込み上げてくる。
雪が今何を思っているのかが分かる機械があればいいのにと思いながら、ワタシは潤んだまぶたをそっと閉じた。