2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Sixteen --**
栞にフラれるのは2度目だった。1度目は、何が何だかさっぱり分からないままだった。
2度目の今回は、栞が何を伝えたいのかが分かった気がした。
それが違い。
フラれたショックで動けなかったのと、自分の意志で動かなかったのと。
これも違い。
栞が言いたいことはたぶんこうだと思う。
“直貴はワタシと一緒にいることが愛情なのか同情なのかが分からなくなっている。同情なんかで一緒いられてもワタシは辛い”
“弟さんの夢を継いだのは直貴のエゴだ。自分の夢があるのに叶える努力をしないのは臆病者のすることだ”
“ワタシがちゃんと笑えるようになったんだから、直貴の教師としての仕事は終わった。だから直貴は、夢を諦めるんじゃなくて叶えようとしなくちゃいけない”
“直貴はワタシと違って時間がたっぷりあるんだから、自分の道を進んでほしい”
そんなことを言いたかったんじゃないかと、日が経てば経つほどそう思うようになっていた。