2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Sixteen --**
ほとんど毎日飲み歩いてはベロベロになるまで酔っ払って、近くの席で飲んでいた見知らぬおじさんや店の人に介抱されたりもした。
一番笑えたのは、朝目が覚めると警察の派出所で寝ていたときだった。
警察のお世話になんか一生ならないだろうと思っていたのに、女に……栞にフラれたくらいで警察まで出てくとは、自分でも予期せぬ出来事だなぁと感心したものだ。
それほど毎日浴びるほど酒を飲んでいたもんだから、仕事に支障が出るのは当たり前のことだった。
いつもは余裕を持って出社していたのに、最近では始業時間ギリギリに出社することも多くなった。
二日酔いで朝から酒臭い俺を心配して、吉田さんが頭痛薬をくれることも日課になりつつある。
それでも吉田さんは何も言わず、そっと見守ってくれていた。
そんな気遣いがうれしくもあり、辛くもある。
しっかりしろと自分を奮い立たせようとはするものの、さらに気持ちが萎(ナ)えて泥沼にはまる悪循環に陥っていた。