2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Sixteen --**
チラッとヒデを盗み見ると、何かをグッとこらえているような顔をしていた。
でも俺はさらに話を続けた。
今までたまっていた鬱憤(ウップン)を晴らすなら今だとばかりにヒデに言った。
「あいつといると苦しくてたまらなくなる。いつ死ぬかいつ死ぬか……そればっかり考えちまって未来なんて想像できなかった」
「そうか」
「あいつは本音なんてないんじゃないかって思うくらい、今じゃどれもこれもが嘘に思えてくる」
「そうか」
「重要なことほど隠そうとしやがってよ、振り回される俺の身も考えろってんだよ。マジムカツク」
「そう……だな」
「最後には俺に先生になれって言うんだよ。俺の家族のこともろくに知らねぇやつにそこまで言われる筋合いがあるかってんだよ」
「……そうだな」
「はぁ〜、ろくでもない女に引っかかったもんだな、俺も。この3ヶ月は一体何だったんですかね、ヒデ先生」
「……」
俺は酔ってもないのに、ヒデに管(クダ)を巻いていた。