2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Seventeen --**
“ひっそり”とか“物を残したくない”とか言っているわりには、死んだあとも雪には世話をかけることになってしまうけど。
でも直貴にだけ知られなければ、私の“飛ぶ鳥、後を濁さず”計画もうまくいったことにしよう。
雪には迷惑をかけるけど、直貴には迷惑をかけない。
こんな考えをする女。
救いようのないバカ女だと自分でも思う。
雪はよくて直貴はダメ。
その違いに違和感を感じたりおかしいと思う人はいっぱいいるだろう。
同性か異性かの違いと言えばそれまでだけど、でも余命を告白できたのも今までと何一つ変わらないつき合いをしてくれるのも、雪が言った“友情”のおかげた。
愛情は時間とともに薄れたり壊れたりしやすい。
あの人の家庭だって直貴だって、今までだってそうだった。
でも友情は、どんなに紆余曲折があっても薄れたり壊れたりはしない。
雪からひしひしと感じるのは、同情ではなく友情の気持ち。
ワタシはそれを全身で感じながら生きなきゃならない。