2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Seventeen --**
その日の夢の中、ワタシは10歳の頃のワタシに会った。
場所は小学校。
4年2組の教室だった。
「なんでお前、毎日同じ服着てんだよ」
クラスのリーダー的な存在の男の子が、ワタシの座る机に来るなり鼻をつまんで臭そうな顔をする。
「これ、気に入ってるから。だから毎日着てるんだよ」
ワタシはその子に笑顔を向け、そう言った。でも、顔は笑っても目は笑わない。
それは自然に身についた、ワタシ自信を守るための手段だ。
「くっせ〜!こいつ、超くせ〜!ウンコの臭いがする〜!」
ワタシのどこからもそんな臭いはしないはずなのに、その子はいきなり大げさに顔の前で手をパタパタさせ、顔をしかめた。
「そう?臭いかな」
ワタシはなおも笑わない目をして笑顔を作った。
だまって受け流していれば、そのうちほとぼりも冷める。
これも、ワタシ自身を守るための手段。
ヘラヘラ笑っていれば、気味悪がってそれ以上何もしてこない。