2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Seventeen --**
短い休み時間のたびに、それは繰り返される。
先生が教室を出れば、それを合図にリーダーがワタシの席に来て、今みたいにやられるんだ。
小さな子どもの社会。
ボスが臭いと言えば、臭くなくても臭くなる。白と言えば、たとえ黒でも白になる。
誰かが逆らうと、今度は逆らった子がワタシと同じ立場に落ちる。
そんな“ニセヤクザ”みないな世界が小さな教室の中にあった。
女子は見て見ぬふりをする。
逆らえばワタシみたいになるのは一目瞭然だった。幼いながらに社会の仕組みを学んでいたんだ。
そんなワタシの憩いの場は保健室だった。
放課後になれば毎日行って、保健の先生から食べ物をもらって家でこっそり食べた。
おにぎりとかお菓子とか、非常食用に飴やチョコをもらったこともあった。
土日は学校に行けないから、2日分のつなぎとして。
クラス中、担任の先生までもが敵の学校には行きたくなかったけど、ワタシが生き延びるためには必要な場所だった。