2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Seventeen --**
栞とつき合った1ヶ月半、すごく短い時間だったけど、少なくとも今は後悔はない。
人を想うことの難しさや、勢いや理想だけでは気持ちは持続しないこと、女心の意味不明さ……、いろんなことを一気に知ることができた。
今度はそれを違う誰かに……、好きな人ができたときの糧(カテ)にしていけばいいんだ。
栞が言ったように、俺にはたくさんの時間がある。
栞と出会ってからの3ヶ月は、俺が成長するためには必要な時間だったんだ。
ヒデに管を巻いたとき“この3ヶ月は一体何だったんですかね”なんて言ってしまったけど。
だけど、少しずつ時間が過ぎていく中で、なんとか俺は答えを出しはじめていた。
栞とした“いつか”の約束はもう実現できないし、まだ言い足りないこと――あまのじゃくな姫の理由とかかぐや姫だと思う理由とか――もあるけど、俺たちの結末らしくていいんじゃないかと思う。
それもありだな、と。
俺の短すぎる恋は、こうして静かに終わった。