2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Eighteen --**
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8月中旬。
3月が終わり、
4月……、5月……、6月……。7月……、8月……。
入院してからあっという間に5ヶ月半が過ぎた。
本当に、時が移り行くのは早いものだと身を持って体験している。
検査、薬、検査、薬……。
そればかりの繰り返しで日々が終わっていく。
今では、歩くのが辛くなるくらい体力も落ちてしまった。
日に日に弱っていくワタシを見てお医者さんも辛そうな顔になってきた。
雪は、ワタシと話しているときはずっと笑顔でいてくれるけど、帰り際の背中は元気がなくなっていた。
病室を出たあと、廊下を歩く雪の足音が途中で止まる。
ワタシに見えないところで泣いているんだろう。
廊下を響いてワタシの耳に届く雪がすすり泣く声、入院当初よりは格段に増えていた。
ワタシはその声を聞かないように決まって布団を頭からかぶって耐える。
“迷惑かけてごめん”と、何度も何度も心の中で謝りながら、布団の内側に涙をしみ込ませていく。