2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Eighteen --**



雪の笑顔を見るたび、ワタシは心が痛むのと同時にすごく救われるんだ。


矛盾しているのは分かっているけど、今のワタシは雪の存在なくしては生きられない。


心の拠(ヨ)り所なんだ。
“友だちなんてクソくらいだ”と思っていた頃のワタシからは想像もできない。


雪に出会っていなかったら、一生“親友”なんてできなかっただろう。


頼りすぎなくらい雪に頼っているのが現状。ちゃんと雪に恩返しがしたい……。





「栞ちゃん、今日って何の日か知ってる?」


椅子に座りなおすと、雪は唐突に聞いた。


――何かあったっけ?


「……知らないよ?」


ワタシは何も思い浮かばなくて、横に首を振りながら言った。


「花火大会だって!屋上から見えるらしいよ〜!」

「そうなの?」

「うん!でっかい花火が打ち上がるんだって。一緒に見ようよ!」

「へ〜、いいね〜」


雪から話を聞き、ワタシは気持ちが高ぶってきた。


なんだか楽しみ。
 

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