2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Eighteen --**
「うん!髪もアップにして、メイクもバッチリしてさ!」
「だって屋上で見るだけでしょ?必要ある?」
「いいじゃん、ちょっとくらい。夏なんだよ?パーッと景気いいことしようよ!」
「う〜ん……」
雪は目をキラキラ輝かせながらいろいろとアイディアを出した。
だけどワタシは“今さら……”という気持ちが大きくて、すんなりOKが出せない。
誰に見せるわけでもないし、雪と2人で見るんだから格好なんて気にしたって仕方ないと思わない?
そんな気持ちだった。
『ガラガラッ……!』
すると、タイミングを計ったように病室のドアを誰かが開けた。
「食事の時間ですよ〜」
そう言いながら夕食を運んできたのは、あの看護師さん。
入院初日に雪をつまみ出したり、夢にうなされていたときにそばにいてくれた人だ。
「あっ、三浦さん!三浦さんもいいでしょ〜?」
雪はすかさず三浦さんに近づき、状況が飲み込めないままの三浦さんの腕をとった。