2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Eighteen --**
「何が“いいでしょ〜?”なのかは分からないけど、味噌汁が全部なくなるまでには放してね?」
「あっ、すいませ〜ん」
「いいのよ、食べるのは小峯さんだから」
雪と三浦さんの会話に気を取られていたワタシは、三浦さんの看護師にはあるまじき発言で我に返った。
「……!なんですか、それは!」
「ふふっ。冗談に決まってるじゃないの」
三浦さんは笑いながらワタシの目の前に夕食のお盆を置いた。
「三浦さんのはいつも冗談に聞こえませんよ……」
“はぁ”と軽くため息をついて三浦さんの顔を見ると、ひなあられを没収したときのニタリとした笑顔だった。
雪が夕食の時間に来ているときは決まって、三浦さんはワタシに冗談をふっかける。
まあ、それも入院生活の中での楽しみの1つでもある。
今ではもう、ワタシより雪のほうが三浦さんと仲良くなっていた。
「あ、雪ちゃん。今の話って何だったの?」
三浦さんはパッと雪のほうを向いて聞いた。