2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Eighteen --**
「だよな」
ヒデはそう言って、電話口で少し笑った。
「なんだよ、冷やかしか?」
けっこう久しぶりに電話をしたもんだから、俺も声が弾んだ。
「いや、違うけどよ。……直貴、お前って、今幸せだよな?」
「はっ?」
――何をいきなり言いだすんだ?
「だから、幸せだよな?って聞いてんだよ」
「そりゃ……、そうだけど」
明らかに電話をかけてきたときと今とじゃ、ヒデの声のトーンが違う。
でも、変だなとは思いつつも、俺は普通に対応した。
「それならいい。じゃあ、今から言うことを聞いても、もう大丈夫だよな?」
「はっ?」
――何なんだ、コイツ。酔ってんのか……?
回りくどいことが嫌いなヒデなのに、今日はいつものストレートにバチッと言うヒデじゃなかった。
「……いや、正直言うとさ、お前に隠し事してるのがもう限界でよ……」
――隠し事?それってどういう意味なんだ?