2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Eighteen --**



「だよな」


ヒデはそう言って、電話口で少し笑った。


「なんだよ、冷やかしか?」


けっこう久しぶりに電話をしたもんだから、俺も声が弾んだ。


「いや、違うけどよ。……直貴、お前って、今幸せだよな?」

「はっ?」


――何をいきなり言いだすんだ?


「だから、幸せだよな?って聞いてんだよ」

「そりゃ……、そうだけど」


明らかに電話をかけてきたときと今とじゃ、ヒデの声のトーンが違う。


でも、変だなとは思いつつも、俺は普通に対応した。


「それならいい。じゃあ、今から言うことを聞いても、もう大丈夫だよな?」

「はっ?」


――何なんだ、コイツ。酔ってんのか……?


回りくどいことが嫌いなヒデなのに、今日はいつものストレートにバチッと言うヒデじゃなかった。


「……いや、正直言うとさ、お前に隠し事してるのがもう限界でよ……」


――隠し事?それってどういう意味なんだ?
 

< 420 / 613 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop