2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Eighteen --**



「女子高生と浮気……、してるとか?」


ザワザワと胸騒ぎがする。
だけど俺は、平静を装ってなるべく明るい声で聞いた。


「ちげーよ。……雪とは、もうとっくに切れてる」


ヒデの声が、だんだん低く小さくなっていく。


「……」


俺は今日まで知らなかったんだ。ヒデと雪ちゃんが別れていたことなんて……。


俺は、ヒデの苦しそうな声に何も返す言葉が見つからなかった。


「ごめん、直貴……、栞さんに直貴と別れてください、って言ったの俺なんだ」

「……」


2度の衝撃。
頭が混乱する。


――俺1人、何も知らずにぬくぬくとやってたってわけか?


俺は無意識に左手に作った拳をワナワナと震わせていた。


「だけどよ、結果的に良かったじゃねぇか。今が幸せならそれでいいじゃねぇか。な?」


ヒデは、今まで黙っていたことを言えてすっきりしたのか、それとも弁解しているのか、とたんに早口になっていた。
 

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