2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Two --**
なんてことをしてしまったんだ、俺ってヤツは……。
倒れた小峯栞の姿に、頭が真っ白になって、誰かに助けを請いたくて、無我夢中で電話をかけた。
「吉田さん、吉田さん!どうしよう……、どうしたらいいんすか、吉田さん!」
支離滅裂な電話。
電話の向こうの吉田さんは、きっと言っている意味が分からなかっただろう。
「桃原君、落ち着きなさい。落ち着いて話しなさい」
吉田さんのその冷静な声で、俺は今のこの状況を説明することができた。
「今日はそのお客様にちゃんとついていてね。仕事のことは今日は忘れなさい」
電話を切るとき、吉田さんはそう言ってくれた。
「はい、ありがとうございます、吉田さん」
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:*:・゚'★,
それから俺は、吉田さんの指示通りに小峯栞の看病をした。
打ち身用に湿布を買った。冷たいタオルに何回も取りかえたんだ。
吉田さんのおかげで助かりましたよ、マジで。