2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty --**
夜になって眠ろうと目を閉じる。そのたびに、1日1日と死に近づいていくのは言いようのない恐怖だ。
目が覚めたら次はどこが動かなくなるのか……、もう目は覚めないんじゃないか……。
眠りにつくたびにそう感じる。
だけどワタシは、恐怖と同じくらい……ううん、その恐怖を越えて、直貴たちに会える“明日”を待ち望んでいる。
今のワタシの希望になっているのは、直貴たち3人の屈託のない笑顔。
ずっと潜んでいた不発弾は、すでにワタシの体の至るところで連鎖的に爆発をはじめていた。
大きな爆弾が投下されるのも、そう遠くはない未来だと思う。
だけどワタシは、毎日毎日が幸せでしかたがない。
矛盾していると言われても、ワタシにはそれを否定も肯定もできない。
死ぬのに幸せなのか?と聞かれては、たぶんワタシは返事もできないだろう。
それでもいい。
それでもいいから、ワタシは直貴たちのそばで生きていたい。
最期の1秒までワタシは幸せを噛みしめていたい。