2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty --**
「え、それはどういう……?」
急に変わった木村さんの表情に、ワタシは何が何だか分からなかった。
“永遠の幸せ”の意味と、あまりにも強い木村さんの微笑みが示す答えに、見当がつかなかった。
「小峯さんが、直くんを“好き”って言ってくれてよかったです。……安心しました」
「……」
木村さんはさらに強い微笑みをたたえ、ワタシの手を強く握り返した。
「私が入る隙間なんて2人にはないんですね。これでやっと直くんを思い出にすることができます」
そう言って、木村さんは帰ろうと立ち上がる。
「ワタシのお願いは……?」
ワタシは木村さんを呼び止めた。
これだけは木村さんに頼みたい。悔しいけど……木村さんのほかに直貴を頼める人はいない。
「……分かりません。彼が望むのであれば、そのときは私が支えになろうとは……思いますけど」
「……よかった」
「でも私は、一生をかけてあなたを愛すると思いますよ?」
「……」