2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty one --**
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木村さんがお見舞いに来てくれた次の日は、ワタシは1日ぶりに3人に会うことができた。
1日しか会わなかったのに、なんだかワタシには何日も会っていなかった気分だった。
それはたぶん……直貴の左目の周りの痛々しいほどのアザを見たからだ。
直貴は照れたのか何なのか、バツが悪そうに笑うだけで訳は話してくれなかった。
代わりに話してくれたのは雪とヒデで、仕事中にタンスの角がたまたま目の近くにぶつかったんだそうだ。
――本当にそうなのかな?
話の腰を折るようだけど、タンスの角じゃ、あんなに大きなアザはできないんじゃないかな。……とワタシは思う。
でも、ワタシだって実際にぶつけてみたわけじゃないから何とも言えない。
「ほんとに危ないんだから、十分気をつけてね」
不思議に思いつつも、ワタシは直貴にそう言うしかなかった。
次に質問の矢を向けられたのはワタシのほうで、花瓶の花とフルーツについてのことだった。
――どうしようかな。