2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty one --**



直貴たちに会えない昼間を切り抜けるには、ネックレスはビデオカメラと並んで必須アイテムなんだ。


そして夜には直貴たちがお見舞いに来てくれて、1日が終わる。


ワタシの入院生活なんてこんなものだ。新しいことが起こったりビックリすることが起こったり、というのはない。


つまらないわけじゃないけど、直貴たちがいない間は面白みに欠ける。……そんな感じ。


ワタシの体だって、これ以上悪くなることは確実だけど、良くなることなんて万に一つもありえないんだ。


直貴と別れた2月、
ワタシは“26歳まで生きることが夢だ”と言った。


だけどそれは、直貴に自分の夢を追いかけてほしかったからで、あくまで直貴の夢とワタシを対比するためだった。


実際のところ、ワタシはすでに今年いっぱいだということを受け入れているし覚悟も決めている。


沼の精に導かれる日が来るまでのあと少しの命なんだ……。


大丈夫、覚悟はできてる。
直貴たちも覚悟してくれている。
 

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