2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Three --**
――よろしく?バッカらし。
「年下には興味ないから」
「“つき合って”なんて言ったっけ、俺」
――いちいちムカツク。
「雪なら無理だから」
「雪ちゃんのことはなんとも」
――なんなの、コイツ!
「……」
また桃原直貴のペースにハマりそうになったワタシは、完全無視に撤することにした。
「小峯栞さん、あんたの歳は?」
「……」
ワタシは答えなかった。
「誕生日は?血液型は?星座は?アドレス教えて?」
「……」
桃原直貴は無視するワタシを無視して質問を続ける。
「つき合ってる人は?」
桃原直貴はさらに質問をする。
でも、ワタシは絶対に答えない。
「……言いにくいんだけどさ、あんたの前の会社の人。男の人から電話があった。あんたが寝てるときに」
「……」
――だから何?
ワタシはギロッと桃原直貴をにらんだ。
“これ以上何も言うな”という無言の圧力。