2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- another side
Twenty one --**
今では、栞ちゃんは桃原さんが近くにいることでうなされることはなくなったみたい。
それはものすごく感謝しているしうれしい。
でも、いきなり結婚だなんて、あたしには話が飛躍しすぎていて現実味がなかった。
桃原さんから結婚の話を聞いたあと、ヒデくんとも話し合った。
ヒデくんは、
「2人を離してしまったのは俺だから、直貴が望むなら協力してやりたいけど……」
と、応援する気持ちと反対する気持ちが混ざり合ったような答え方をしていた。
「栞さんが望めば話も違うかもしれないけどな」
なんて言って、あくまでも結婚には全面的に応援するという姿勢を示さなかった。
あたしもヒデくんと同じ意見。
栞ちゃんが望めば、話の展開だっていいほうに転がる“かもしれない”。
でも、あくまで“かもしれない”の段階であって、栞ちゃんが望んでも結婚まではいかない可能性だって大きい。
あたしはどうしたらいいのかな。