2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- another side
Twenty one --**
こんなバカな頭じゃ、いくら考えてもいい答えなんて出てこない。
ヒデくんも、2人に何をしてあげられるのかと一生懸命考えてくれているみたいだけど、答えが出ないみたいだ。
あたしとヒデくんは、栞ちゃんと桃原さんの親友同士。
親友同士だけど、家族じゃないから強い権限……っていうのかな?そんなものはない。
いくら心血を注ごうとも“他人”と言われてしまえばそれまでだから……。
あたしとヒデくんは、頭が爆発しそうなくらいの難題にうまく立ち向かえるのかな。
いくら考えても、あたしたちには答えなんて出せないのかな。
今2人にしてあげられることがあまりにもなさすぎて、身が裂かれそうなくらい痛いし苦しい。
力になりたいと思っても、簡単には力になれないことを切実に感じた瞬間だった。
栞ちゃんが入院前に話してくれた余命のこと。
そればかりが、あたしの頭を埋め尽くしている。どうしたらいいのか、本当に分からない。