2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty two --**



昼も夜も四六時中、点滴、点滴、点滴、点滴……。


ガリガリになった両腕には、点滴の針でできたアザが何個も何個もできている。


もう骨と皮の体に容赦なく刺さっているそれを見るたび、無性に引きちぎりたい衝動がワタシに起こる。


何と言葉で現したらいいか……。死にかけの頭では、ちょうどいい言葉なんてちっとも浮かんでこなかった。


直貴も雪もヒデも、時間が許すかぎりワタシに付いていてくれる。


でも、3人が目に入るたび、ワタシと3人とのギャップが否応なしに心を黒くしていく……。


どうせワタシの苦しみなんて分からないでしょ?


どうせワタシはもうすぐ死ぬんだからほっとけばいいでしょ?


どうせワタシはみんなとは違う人間でしょ?


だったらもうワタシから離れて!ここには来ないでよ!


そんな、ぶつけようのない気持ちがワタシの中で膨らんでいくんだ……。


3人に会えることがワタシの生きる糧なのに、頭と気持ちがバラバラだった。
 

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