2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty four --**
そういう気持ちが絡み合って、ワタシは今日という大事な日を迎えている。
今日は雪とヒデには遠慮してもらっていた。
日曜日。
午前10時を少し回った頃だった。
11月の空は高く高く澄み、薄いブルーの中にちぎれた雲がいくつも浮かんでいた。
気持ちを落ち着かせようと空を眺めていても、緊張が鼓動を早くしていく。
ベッドに横になりながら、ワタシはじっとその時を待っていた。
すると、遠くからこっちに向かってくる足音が聞こえはじめた。
聞き慣れた直貴の足音と、それから初めて聞く2つの足音……。
直貴のご両親が現れた。
締めきったベッド周りのカーテンから透けて見える3人の姿に、ワタシの緊張はピークを迎えた。
「栞、開けるよ?」
ワタシのベッドのところで足音が止まると、緊張気味な直貴の声がした。
「……はい」
――直貴に全部任せよう……。
ワタシは、直貴の声に小さく返事をした。