2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty four --**
「謝るのは……ワタシです。弱いワタシがいけないんです。こんなになってまで、まだワタシは直貴さんを……」
「栞……」
――好きで好きでたまらないんです……。
「戻れるものなら……直貴さんと出会う前に戻って、直貴さんに会える日をずっと待っていたかったです……」
「栞、もういいから」
――直貴の赤ちゃん、産みたかったんです……。
「普通の幸せがなくて……本当にごめんなさい」
「いいんだよ、俺は。栞が幸せならそれで……」
――先に死ぬワタシを許してくれますか……?
「ずっと一緒にいらなくて……本当に申し訳ありません」
直貴のお父さんとお母さんは、ゆっくりと頭を上げた。
直貴の声も耳に入らないワタシは泣きながらご両親に謝り続けていた。
今はそれしか……。
「でも、好きなんです……。諦めようとしても、ずっと諦められなかったんです……。心から消せませんでした」
直貴とご両親の顔は、涙で見えなかった……。