2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty four --**
直貴のお父さんの目も、その奥に強い意志を秘め、ワタシを認めてくれているようだった。
「……はい。もちろんです」
ワタシは、少しの笑顔を添えてその目に応えた。
直貴のお父さんは、ワタシの返事を聞くと優しい微笑みで返してくれた。
それが、ワタシには信じられないくらい幸せなことだった。
直貴のお母さんも、ワタシの返事を聞いてニッコリと微笑んでくれた。
そしてワタシの右手を取り、両手で包んでくれた。
その手はとても温かく、ふっくらとした感触がワタシに安らぎを届けてくれた。
「いい返事が聞けてよかった。小峯さん、あなたはもう、私たちの大事な娘です。直貴の妻として、私たちの娘として、立派に生きてください」
直貴のお父さんは、ワタシに歩み寄りながらそう言い、そっと左手を握ってくれた。
その手は焼けるように熱かった。これが直貴のお父さんの手……力強くしっかりとした手。
熱い気持ちが熱い手からワタシに伝わってくる。