2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty four --**



直貴から教えられるばかりだね。愛することの幸せや、愛されることの幸せを。


ワタシの胸にそんな愛がどんどん溢れていく。ほとんど“愛”を知らなかったワタシが、今こうしてたくさんの愛を感じることができるのは、直貴がワタシを変えてくれたから。


たった1人。
そのたった1人が直貴、
あなたよ……。


心から愛してくれるのは直貴で、ワタシが心から愛しているのは直貴だけ。


これがワタシの最後の恋で、最初の愛。直貴にだけ捧げる、ワタシの愛。


沼の精に言われたことがある。


―『あなたは愛し愛されるために生まれてきたのです』―


あのときは全然分からなかった。だけど今は、その意味が分かる。


ワタシは直貴に愛されるためにここに生まれ、直貴を愛するために今を生きている……。


ワタシは直貴を愛するために生まれてきたと、今ならはっきり言える。今になってやっと、はっきり言えるようになった。


……愛してる。


今度こそ言わせてね、直貴。
 

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