2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side
Twenty four --**
その夢の話を聞いたときにはヒデと雪ちゃんもいたんだけど、俺たちは「気が早いよ」なんて言って茶化してしまった。
でも、栞が見た夢が現実になればいいと切に願う。
教会で結婚式を挙げることは今となってはもう不可能だけど、できることなら少しでもその夢に近づけるように……と。
願わないわけにはいかなかった。
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そして……。
そして夜が明け朝になり、家の中ではいつもの日曜日の朝の風景が繰り広げられる。
平日より遅めの朝食、父ちゃんが新聞をめくる音、母さんが食器を並べたり片付けたりする音……。
いつもの日曜日だ。
ただ違うのは、空気がピーンと張り詰めていること。
例えようのない緊張感が、家中の雰囲気を様変わりさせていた。
9時を少し回ったあたりには、さらにその緊張感が急速に高まっていった。
9時半には家を出ることになっていたんだ。