2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side
Twenty four --**
車を降り、慣れた足取りで父ちゃんと母さんの前を歩く俺。
俺の緊張もピークだったけど、背中に感じる2人の雰囲気も緊張のピークを迎えているようだった。
集中治療室のドアの前まで進んだ俺たちは、そこでいったん止まった。
何度も深く深呼吸をする。
そして、俺は2人に振り向き、目で“今から入るから”と合図を出した。
2人も“分かった”と目で合図を返し、いざ、栞が待つベッドへと向かっていった。
ベッド周りのカーテン越しに声をかけると、栞もずいぶん緊張している様子だった。
無理もない。
プロポーズしてから数日しか経っていないんだ、心の準備をする時間もないはずだ。
――ごめん栞、今だけ乗り切ってくれ。あとはゆっくり休んでてかまわないから……。
栞に負担をかけてしまうことを心底申し訳なく思いながら、俺はゆっくりとカーテンを開けた。
いよいよ答えが出る。
吉と出るか凶と出るか。
その答えが出る……。