2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty five --**



結婚が正式に決まってからというもの、ワタシはずっと調子がよかった。


点滴や薬といった治療にも前の比じゃないくらいに積極的に取り組み、顔色もすごくよかった。


1週間後には一時的に一般病棟に戻ることもできて、また担当になってくれた三浦さんに結婚の報告をすることができた。


三浦さんとまた話ができるのがすごくうれしかった。


それから、結婚することになったと報告をしたときの三浦さんの様子。


目を丸くして驚いたあと、すぐに自分のことのように喜んでくれて、涙を流しながらもくしゃくしゃの笑顔で笑ってくれた。


「おめでとう。小峯さんの想いが彼のご両親の心を動かしたのね」


と、ホッと胸をなで下ろしていたっけ……。


三浦さんの「正直にね」がなかったら、ワタシはこんな人生の決断ができなかった。


いつも迷ってばかりのワタシを導いてくれたのは、三浦さん、あなたです……。


三浦さんがこの病院の看護師さんで、ワタシの担当で、本当によかった。
 

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