2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty five --**



ベットの上での結婚式。
雪とヒデと直貴のご両親のの前で照れながらの指輪の交換。


緊張した面持ちで直貴がワタシの左手を優しく取り、ゆっくりと丁寧に薬指に結婚指輪をはめてくれた。


ワタシも直貴の左手を取り、震える指先で薬指に結婚指輪をはめてあげた。


一気に顔がほころぶ。


直貴のご両親が準備してくれたブーケは、雪に直接手渡した。


ブーケを受け取った雪は、ワタシに抱きつきこう言ってくれた。


「栞ちゃんがあたしの親友で本当によかった。栞ちゃんは、世界一きれいな花嫁さんだね」


って。


「今度は雪の番だからね」


と、ワタシが耳元で囁くと、雪は“うん、うん”と何度も小さく首を振ってくれた。


雪とヒデは、まだヨリが戻っていなかった。ワタシの本音は雪とヒデが結婚することだけど、ヒデじゃなくても雪が幸せならそれで十分ワタシは幸せ。


雪のウエディングドレス姿、見たかったな。


雪の結婚式、出られそうになくてごめんね……。
 

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