2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Twenty five --**
ささやかな結婚式のあとは、直貴以外はみんな帰っていった。
気を利かせてくれたんだろうな。
ほら、俗に言う“結婚初夜”ってやつだから……。
役所に届けを出すのは次の日だけど、婚姻届にサインをしたんだから“結婚初夜”でいいよね?
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明かりを落とした病室。
ベッドの近くの明かりだけ……オレンジ色の明かりだけが、ぼーっとワタシと直貴を照らしだしている。
目が合うと、やっぱりお互いに照れてしまう。
直貴のはにかんだ笑顔がたまらなくかわいかった。
――この人がワタシの旦那さんなんだな……。
なんて考えると、改めて“夫婦になったんだ”という実感が湧いてくる。
「婚姻届さ、明日出すんだから今日が結婚初夜でいいよな?」
いつものベッド脇の椅子に座っていた直貴は、ワタシにそう確認を取る。
――ワタシと同じこと考えてたんだね。かわいい。
「そうだね」