2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twenty five --**



ささやかな結婚式のあとは、直貴以外はみんな帰っていった。


気を利かせてくれたんだろうな。
ほら、俗に言う“結婚初夜”ってやつだから……。


役所に届けを出すのは次の日だけど、婚姻届にサインをしたんだから“結婚初夜”でいいよね?


・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:*:・゚'★,


明かりを落とした病室。


ベッドの近くの明かりだけ……オレンジ色の明かりだけが、ぼーっとワタシと直貴を照らしだしている。


目が合うと、やっぱりお互いに照れてしまう。


直貴のはにかんだ笑顔がたまらなくかわいかった。


――この人がワタシの旦那さんなんだな……。


なんて考えると、改めて“夫婦になったんだ”という実感が湧いてくる。


「婚姻届さ、明日出すんだから今日が結婚初夜でいいよな?」


いつものベッド脇の椅子に座っていた直貴は、ワタシにそう確認を取る。


――ワタシと同じこと考えてたんだね。かわいい。


「そうだね」
 

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