2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Three --**



俺はある意味“賭け”に出たのかもしれない。


偶然から始まった小峯栞との出会いに……。


そうだ。
運命と宿命って、似たような意味に取られがちだけとそうでもないんだ。


運命。
運命とは、人の意志ではどうにもならない、幸・不幸の巡り合わせって意味。


宿命。
宿命とは、前世から定まっているとされる運命。人間の意志では変えることができない運命的なものってこと。


少しニュアンスが違う。
簡単に言うと、生まれる前から決まっているものと、生まれてから生きていく中で決まっていくものだ。


俺はそういう意味に取っている。まぁ生活の中で“運命”とか“宿命”とかを考えることってあんまりないんだけど……。


だから俺は、勝手にいろいろと小峯栞にちょっかいを出すことに決めた。


合コンのあの香水の彼女のようにとびきりウザく、でも臭いはキツくなく。


そしてそのはじめの1歩にと、会社に戻る前に小峯栞に宛てたメモを残すことにしたんだ。
 

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