2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Four --**
相談しようと思っていたのに、いざとなるとできなかった。
ワタシは目の前にあるあのメモを持って、今さらながら雪に言うべきかどうか悩んでしまった。
「嘘つけ!栞ちゃんがわざわざあたしに電話するってことは、何かあったってこと。これ、あたしの勘なの。絶対嘘!」
「……鋭いね、雪って」
「バレバレだっつーの!」
「うん、じゃあ聞いてくれる?」
「どんと来いっ!」
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それからワタシは合コンの日から今日までの経緯を説明した。
桃原直貴が引っ越し屋さんだったこと。
引っ越し当日、カゼで倒れたワタシを看病してくれたこと。
番号とアドレスの書いたメモがポストに入っていたこと。
そのメモに“ストーカーになる”と書いてあったこと。
そして1週間、ワタシがそのことで悩んでいたこと。
その間、雪は買い物を終わらせてスーパーの中の休憩所でワタシの話を聞いてくれていた。