2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Four --**



「そのニヤけた顔、ブサイクだからやめときな」

「相変わらず栞ちゃんのツッコミはすごいね〜。どうして分かったの?」

「雪は、自分が興味があることとかおもしろそうと思ったことに首を突っ込む癖があるから」

「ピンポ〜ン!」


電話の向こうの雪は、きっととびきりカワイイ笑顔でそう言ったんだろう。


その声の感じから想像することはたやすい。


「それと、だいたいの場合、ワタシに関することだと首じゃなくて体も突っ込むよね」

「またまたピンポ〜ン!」


――相談する相手、間違えちゃった……。


雪の声は、語尾に“”か“”が付きそうなくらい興味津々という感じだった。


でもワタシには相談しようと思ったときに相談できる相手は雪しか思い当たらなかった。


「はぁ……。それでさ、雪、このメモどうしたらいいと思う?」


ワタシは話を元に戻した。


「栞ちゃんはどうしたい?」


雪はまだニコニコ顔で言っているみたいだ。だって声の感じがそうだから。
 

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