2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Four --**
――どうしたいんだろう、ワタシは……。
「うーん、どうにもこうにもさ、ワタシには決めかねるから雪に聞いてんの」
「あっ!そっかぁ!」
そう言って、雪は電話の向こうでアハハと笑った。
「ちょっと雪、真面目に話聞いてくれてんの?」
ワタシは雪の笑い声に無性に腹が立った。でも、冷静な声を出してそう言った。
「聞いてるよ〜!要するに、栞ちゃんの中でも気になってるからその紙捨てられないんでしょ?な〜んだ、相思相愛なんじゃん!」
「違う。犬猿の仲だよ」
――相思相愛って……。
ワタシは“違う”と即答した。
「ねえ、猿と犬ってほんとに仲悪いの?」
「それは例えばの話」
「つき合ってみればいいとこ見えるかもしんないのにもったいないね」
「それは、ワタシにつき合えって遠回しに言ってんの?」
「イエス!」
――はぁ……。雪の考えは却下。
雪の考えに乗ってよかったことなんてなかったもの。相談するだけムダだったみたい。