2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Four --**



「ごめん。今までの電話、間違い電話だったと思って。じゃあね」


諦めて、ワタシは自分でもう1回考え直すことにした。


「あーっ、ちょっとちょっと!」


雪は電話を切ろうとするワタシを必死で食い止める。


「今度はなに?」

「じゃあさ、これも“ゲーム”だと思えばいいじゃん!」


――“ゲーム”?


「あのさ雪、雪なら知ってると思うけど、ワタシは……」

「何でも“2年おき”。恋は2年に1回しかしない。しかもそれだって、ほんのちょろっとしかしない。それが栞ちゃんの人生“ゲーム”」


雪にワタシのセリフを取られてしまった。


そう。
これがワタシの人生論だ。


「分かってんならさ、まだその時期じゃないよ」

「時期なんてあるの?」

「そういうプログラムだからね」

「プログラマーは?」

「ワタシ」

「じゃあ、栞ちゃんの思うように書き替えればいいじゃん!」


――雪、あんたってこんなキレ者だったっけ?


「……」
 

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