2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Four --**
ワタシは雪の勢いに押され、不覚にも言葉を詰まらせてしまった。
「いいじゃん。栞ちゃんのゲームは2年ごとにリセットされるんでしょ?だったらその時が来たらリセットすればいいだけのことじゃん!」
「でもさ……」
――雪の考えにも一理あるよ。でもアイツの気持ちは……。
「桃原さん……だっけ?その人の気持ちはどうなんの?とか思っちゃってるわけ?栞ちゃんらしくないね」
雪は本日、かなりのキレ者のようだ。ワタシの心を見透かす鏡を魔女からもらったみたいだ。
「違っ……」
「そのメモを捨てられないとこからピンとこない?栞ちゃんは、桃原さんって人に少なからず興味があるってことだよ」
「興味がないわけじゃ……ないけどさ」
ワタシは、雪のこの指摘を自分でも認めざるをえないようだ。
確かにいろいろと理解できない行動をする人だとは思う。
興味があるってことも認めてあげよう、お雪さん。
「だったら決まりだね!1本連絡入れて、会う約束しちゃえ!」