2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Four --**
そのまま、雪はキャッチが入ったとか何とかで電話を切ってしまった。
ワタシはしばらく、ツーツーという電話が切れた音をただ呆然と聞いていた。
手にはあのメモ。
雪には連絡を取れと勧められた。
そしてワタシは……。
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雪に相談してから3日過ぎ、5日過ぎ……季節はとっくに12月になっていた。
ワタシはなかなか連絡を取る勇気が出ないでいた。
メモを発見してから雪に相談するまでの1週間と、それからの日々、桃原直貴からは拍子抜けするくらい何も連絡はなかった。
もちろん部屋の前で待ち伏せされるなんてこともなかった。
だからかもしれない。
余計に桃原直貴が今なにをしているのか、どんなふうに生活しているのか。
そして、ワタシのことをどう思っているのかが気になったのは。
ワタシはいつしかゲームをセーブしたことすら忘れて、この心にぽっかり空いたつまらない日々の中を、12月の“今”を生きていた。