ぜったい、負けないから
第1章
始まり
「きりーーーつ、れーい」
ガタガタ___ッ
「菜優、もー行くのー?」
HRが終わった途端にカバンを持って、
リュックを背負い立ち上がった私__立花 菜優 に向かって言ったのは、
高校に入って一番仲良くしている
山崎 由紀乃。
「ごめんー!バイバイ!」
由紀乃は不満なのか、唇を少しだけムッとさせてため息をついた
これは、最近日課になってきている。
「いいよーもう。頑張ってこいよ」
「うん!」
笑ってくれた由紀乃にほっとしつつ、挨拶交わしてくれるクラスメイトや、
廊下にいる友達に挨拶返しながら下駄箱へ向かう。
__ああ、今日も頑張らなきゃ。
今日はビシビシ動く!!いや、今日も
階段降りている途中で、人とぶつかりそうだったけどそんなの気にしない。
ようやく下駄箱について、自分の運動靴に履き替えて外へ出る。
「よし!今日も頑張ろう!」
一息ついて、部室へと走り出した。