君の隣にいたい
プロローグ
高校一年の春だった。
大好きで、大好きでたまらなく愛おしい恋人に振られたのは。
__もう、ダメじゃん俺ら
そろそろ、潮時なんじゃないかな
手が、顔が、唇が、全身が、
ありとあらゆるところが震えたのを覚えている。
涙がボロボロ止まらない
「いやだ」
なんて言えなかった
___今日、3年記念日じゃん?俺らの仲も節目にしよう。
ちがう。ちがう。
記念日だからこそ、お花見とか、高校制服デートとか、計画してたよね?
別々の高校でもお互い頑張ろうって
別々の道を歩んでも、最後は同じ道を進もうって
あれだけ誓い合った…なのに…
ちがうよ。そんなの…
そんなの、望んだことじゃないの。
だけど、何故なんだろう。
彼の言葉に従ってしまった
新しい高校生活がスタートする頃には、
彼との恋は終わってしまった。