苦しくて、愛おしくて
でも凛はやっぱりさすがというか(悔しいけど)
「、」
私をさらりと交わして──シュッと華麗にシュートを決めていく。
腹立つ〜〜。
もともと負けず嫌いなのもあって、最初は軽く運動がしたかっただけなのに、いつの間にか本気になっていた。
「っあ、クソ」
「イエーイ!」
ディフェンスは勝てないと見込み、私は私で得意のロングシュートで点を重ねていく。
走って、交わして、シュートして、そんなことばっかり繰り返していたら、いよいよ体力が力尽きてしまった。
「はぁ、はあ…てか今何対何」
「も、数えてない…っはぁ、」
つ、疲れた、横になりたい。
それは凛も同じだったようで、大の字のようにその場に倒れこむ。
すかさず凛の頭上に近寄ると、その場にしゃがみ込んでは、その疲労した顔を覗き込んだ。
「あ? なに」
「どーだ、参ったか」
シシシ、と笑うと
凛は汗かいた額を拭いながら私を睨む。