びっぐふぁみりー

「だいじょぶか?」

「なんとか」


あたしたち2人は電車に乗り換えた。

電車が揺れる度に押しつぶされそうになるし、フラフラする・・・

満員電車がこんなに大変だと思わなかった。


愛仁はあたしを自分の方へ引き寄せた。


「これならぐらつかないだろ」

「うん」

ドキドキしてるのがばれないように平静を装って答えた。


あたしの顔が愛仁の胸に当たり心音が聞こえた。


その心音がさらにあたしをドキドキさせた。



< 9 / 12 >

この作品をシェア

pagetop