嫉妬の行く末
ハっ!!!




「ゆ、夢か…」


それにしてはなんてリアルなんだろう…
あの息遣いが今も耳に残っている。

思い出すと寒気がして知らぬ間に体を震わせた。

あの"女"は何か言っていた…。ノロシテヤルって聞こえたけど…

ノロシテヤル

そんな言葉、聞いたこともない。


聞き間違えたのかな


まだ息がかかっているような気がして思わず耳を掻いた


ペチョ



ーーーーえ…?濡れてる??

どこまでヨダレ垂らしてたんだと思いながら手を見た


血だ。それも新鮮な


慌てて洗面台に駆け込む

「なに…これ…」

私は息をのんだ

服にはおぶさった人をかたどるかのように血がべっとり付いていた。さらに顔の左側に手形が付いていた。

気持ち悪い

ーーーなに?なんなのよ

あれは夢じゃなかったの?!

半泣きになりながら顔を洗い服を洗う

なかなか落ちてくれない血液に恐怖を感じながら何時間も洗面台に立ち続けた。
< 17 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop