嫉妬の行く末
2年目の記念日にいつもより少し高いレストランで食事をしていると彼がトイレに立ってしまい待っていた。

するとピアニストが『月の光』を弾きだした

これは私が大好きな曲で聴き入っていると、、、

トイレに行ったはずの彼が薔薇の花束が抱えて登場した。

驚いていると彼はわたしの前にしゃがみ指輪を差し出した。

「由花。君の優しさや僕のことを思いしっかり怒ってくれるところ、そして誰よりも美味しい手料理に僕の心も胃袋も捕らえられてしまいました。由花以外の女(ひと)は考えられません。一生大切にします。そして誰よりも幸せにします。どうか僕と結婚して下さい」

その真っ直ぐな瞳にやられたわたしの返事は1つしかなかった。

「はいっ」









そして私たちは結婚した。結婚早々赤ちゃんがお腹にいることがわかり二重の幸せを感じながら忙しい日々を送っていた。


そして気がつけば安定期に入り、精神的にも少し楽になってきた。まさに幸せの絶頂へ向かっている。

そう。幸せの真っ只中を進んでいるのだ。何も知らずに。何も気付かずに。
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