信愛なる君へ


「じゃあ全員揃ったし、自己紹介でもしよう」

「俺スルー!?」


…あ、ちょっと楽しそう。

心なしか少し笑った彼は続けて言う。



「じゃあ4年から自己紹介で。
俺は今野(コンノ)氷雨。この研究室長を務めている。研究で使う機材の使い方が分からなければ4年に相談してくれ」




…………今野、氷雨。






その名前の響きがとても心地よく感じる。



「じゃあ次俺な!俺は宗和秀人(ソウワ ヒデヒト)っていいまーす!好きなことは可愛い女の子と一緒に遊ぶことでーす!気軽にヒデって呼んでね☆」

「あ、ちなみに彼は彼女がいるから2人とも気をつけてね」

「おまっ………それバラしたら2人と遊べないだろ!」

「はいはい。じゃあ次は私ね。
私は中谷(ナカタニ)華です。私しか女子がいなかったから2人も女の子が入ってくれて嬉しいわ、よろしくね」



あ、はいこちらこそ、と私と紡が言う。




「じゃあ次は2人に自己紹介してもらおうかな、どっちからする?」


スッと紡が手を挙げる。



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