信愛なる君へ
言い合いをしているのは街中の一件のカフェ。当然、こんな場で修羅場を展開させていたら周りからの視線が嫌でも刺さる。
「てめっ………俺のことつけてたのか!!最低な女だな!!!」
「最低なのは貴方でしょ!?どうしてこんなに違う人と会っていたのにそんなに堂々と嘘が言えるの!?」
「っるせぇ!!!もう二度と俺に関わるな!!!!このクソ女!!!!!!」
「きゃっ…!?」
ドン、と結構な力で押しだされ、私は後ろへとバランスを崩す。
あ、やば、倒れるーーーーー。
そう思って腹を括って目を瞑ると、予想をしていた痛みはいつまでも身体に走らずにいた。
「あ……………れ…?」
痛くない、と呟き、目を開けた先には1人の男がいた。