Imposter
幼少時代
1997年12月26日
父と母そして姉に見守られながら僕はこの世に誕生した
「咲紀」と命名してくれたのは確か母方の祖父だったかな
今ので分かった通り僕は女として産まれてきた
何故一人称が「僕」なのかはまた後で説明するとしよう
話を幼少時代に戻そう
2000年4月26日には僕の妹が誕生した
でもこの日を境に僕にとって一生忘れる事が出来ない悪夢が始まる事となる
父は無職な上に借金を作り母と姉そして僕に毎日暴力を振るう様になった
箸の持ち方が違うだけで殴られたり、それを庇った母をアザだらけにした
まだ幼かった僕は自分が殴られる様なことをしてしまったからいけないのだと思って日々を過ごしていたが母を殴る父の姿だけはとても憎かった
僕は生後8ヶ月頃に保育園に入っていたから友達は沢山いた
確か保育園の頃は給食の時間になると給食も食べずに男子何人かを引き連れて園庭にダッシュしていたな~
先生が注意しても無視して園庭にある遊具で遊んでたっけな(笑)
保育園だけは楽しくて独りぼっちにもならないし怖い事もない大好きな場所だった
そうだ小学校に入学する前の出来事も話しておこうかな
ある日父がいつも以上に暴れ始めて僕達は鍵のついた部屋に逃げた
外からは父の怒鳴り声と母の許しを求める悲鳴に近い声が聞こえてくる
僕は「ママを助けに行こうよ」っと姉に言ったが
姉は泣きながら頭を横に振った
するとドアの向こうから母の優しい声が聞こえてきた
「もう大丈夫だから出ておいで」
部屋を出ると傷だらけの母が立っていた
母は手に大きな鞄を持っていた
僕達の背と同じ高さになって母は「今からママの妹のお家に行くからね」っと言った
母に連れられ僕達は叔母さんの家に行った
叔母さんは母の傷だらけになった姿を見て静かに涙を流した
姉達が寝静まったころ僕は叔母さんと母の声に目を覚ました
「子供達のためにも離婚した方が良いよお姉ちゃん」
「分かってる」
「明日にでも離婚届け書いてもらいに行きなよ
お姉ちゃんだけの問題じゃないんだからね」
僕に聞こえてきたのはこの会話だけだった
次の日の朝、母は「お家に用事があるから一回お家に帰ろっか」っと僕達に言い車に向かった
家の前に着くと母は僕達に「すぐ終わるから車の中で待っててね」っと言い車から出て家の玄関を開けた
数分後、母が家から出てきた
母は手に一枚の紙切れを持っていた
玄関の向こうには父の姿もあった
母は父に深々と一礼したがその瞬間父は近くにあった杖で母をおもいっきり殴った
車の中で見たこの瞬間を僕は今でも夢に見るくらい怖かった
母は泣きながら車に戻ってきた
「もう終わったからね、もう大丈夫だからね」っと僕達に涙混じりの声で言った
父と母そして姉に見守られながら僕はこの世に誕生した
「咲紀」と命名してくれたのは確か母方の祖父だったかな
今ので分かった通り僕は女として産まれてきた
何故一人称が「僕」なのかはまた後で説明するとしよう
話を幼少時代に戻そう
2000年4月26日には僕の妹が誕生した
でもこの日を境に僕にとって一生忘れる事が出来ない悪夢が始まる事となる
父は無職な上に借金を作り母と姉そして僕に毎日暴力を振るう様になった
箸の持ち方が違うだけで殴られたり、それを庇った母をアザだらけにした
まだ幼かった僕は自分が殴られる様なことをしてしまったからいけないのだと思って日々を過ごしていたが母を殴る父の姿だけはとても憎かった
僕は生後8ヶ月頃に保育園に入っていたから友達は沢山いた
確か保育園の頃は給食の時間になると給食も食べずに男子何人かを引き連れて園庭にダッシュしていたな~
先生が注意しても無視して園庭にある遊具で遊んでたっけな(笑)
保育園だけは楽しくて独りぼっちにもならないし怖い事もない大好きな場所だった
そうだ小学校に入学する前の出来事も話しておこうかな
ある日父がいつも以上に暴れ始めて僕達は鍵のついた部屋に逃げた
外からは父の怒鳴り声と母の許しを求める悲鳴に近い声が聞こえてくる
僕は「ママを助けに行こうよ」っと姉に言ったが
姉は泣きながら頭を横に振った
するとドアの向こうから母の優しい声が聞こえてきた
「もう大丈夫だから出ておいで」
部屋を出ると傷だらけの母が立っていた
母は手に大きな鞄を持っていた
僕達の背と同じ高さになって母は「今からママの妹のお家に行くからね」っと言った
母に連れられ僕達は叔母さんの家に行った
叔母さんは母の傷だらけになった姿を見て静かに涙を流した
姉達が寝静まったころ僕は叔母さんと母の声に目を覚ました
「子供達のためにも離婚した方が良いよお姉ちゃん」
「分かってる」
「明日にでも離婚届け書いてもらいに行きなよ
お姉ちゃんだけの問題じゃないんだからね」
僕に聞こえてきたのはこの会話だけだった
次の日の朝、母は「お家に用事があるから一回お家に帰ろっか」っと僕達に言い車に向かった
家の前に着くと母は僕達に「すぐ終わるから車の中で待っててね」っと言い車から出て家の玄関を開けた
数分後、母が家から出てきた
母は手に一枚の紙切れを持っていた
玄関の向こうには父の姿もあった
母は父に深々と一礼したがその瞬間父は近くにあった杖で母をおもいっきり殴った
車の中で見たこの瞬間を僕は今でも夢に見るくらい怖かった
母は泣きながら車に戻ってきた
「もう終わったからね、もう大丈夫だからね」っと僕達に涙混じりの声で言った